この作品について
あらすじ
この作品では、ジャンケンをモチーフとしたキャラクターが2体(※作中ではパァさんとグゥさん)登場し、やりとりが繰り広げられます。パァさんは、グゥさんにおにぎりをもらったことを感謝しつつ、さらにもらうことを狙って、ジャンケン勝負をすることを提案します。その後、パーはグーに確実に勝てると踏んだパァさんの思惑は見事に外れ、パァさんが困惑していく様子が詳細な心理描写で描かれます。最終的に、パァさんは行きついた先で、恐ろしい真実を知ることになるのです。
解説
この作品では、ジャンケンという誰しもが知るゲームを用いることで、誰しもが陥る可能性としての先入観の愚かさを印象深く表現することに成功しています。それと同時に、「食」という一種の喜び(あえて喜怒哀楽で分けた場合の話)の切り口から、単なる罰を、米を育む営みへと昇華することで、愚かさの代償が切ないだけではなく、再生への瑞々しい希望となりうることを示しました。この表現技法を「ジャンケリック稲作法」と名付けることができれば、結末に訪れるカタストロフィを視聴した者の心の浅瀬で確かな一区切りをつけることができるでしょう。